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昨年夏、こちらで購入したみずみずしい「とうもろこし」を初めて食べたときからファンになりました。清潔で明るい店内に並べられた野菜や果物が旬を感じさせてくれます。必ずしも安いと言える価格帯ではありませんが、ご主人が20年以上の経験をもとに毎朝仕入れる自信の品々は、常においしくて新鮮です。
東武伊勢崎線鐘ヶ淵駅の踏み切りから、西町買物通り商店街に入って数十秒も歩くと、店が見えないうちからご主人の威勢の良い声が聞こえてきます。訪れるごとに、野菜や果物のみならず、その歯切れの良い語り口にもやみつきになります!以前お勤めになっていたスーパーでは、仕入れのみならず接客も担当されていたと伺い、納得しました。
その他、個人宅への配達や予約・取り置きにも気さくに対応してくださいます。
秋から冬には、店頭で焼かれる焼き芋の香ばしく甘い香りが道に漂うので、購入してほおばらずにはいられなくなりますよ。
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「こんちわっ!」
「はいよっ!」
「あいっす!」
「ほら、おまけしてやるよ!」通りには、小野ちゃん青果のご主人、小野文雄さんの陽気な声が響き渡ります。
かわいらしい店名は、ご主人のニックネームをそのまま付けました。20年間地元のスーパーで働き、その後の平成12年に独立。
毎朝八時半から一〇時くらいまでは、一般家庭への配達もおこなうなど、地元のニーズにしっかり応えます。
他店との値引き競争はしません。本当に良い品にこだわって仕入れる。だからこそ、違いの分かる主婦達がひっきりなしに来店します。
そしてうれしいのは、商店街を通る人ほとんどに、
「よう!元気?」
「こんちわっ!」
と挨拶してくれること。取材中、お店の前を通りかかった女子中学生に、
「お嬢さん、ほら、食べなよ!」
と、いきなり焼き芋のプレゼント。その子の顔に、ぽっと笑顔が咲きました。と思うと、大音響を響かせたバンに乗った地元の若者たちにも躊躇することなく、
「ようっ!」
と声をかけます。そんな小野さんは、小学生たちにも人気者。わざわざ遠回りをしてまでお店の前を通っていくことも多いのだそうです。
「みんなホントは、挨拶したいんだよ。だから、こっちから挨拶するんだ。そうすると、次から心が躍り、挨拶し合う関係になるんだよ!」
小野さんは青果店の経営を通して、商売の成功法則を身をもってしめしてくれているかのようです。
「個店は、他店がやってないことで、自分が役に立てることをやらないと!」と言います。
お店の経営アドバイスもできそうなだけでなく、地域のコミュニティ育成の一翼も担う小野さんです。
☆焼き芋 250円
(10〜3月頃)
update:2009.3.31
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